猫の病気

猫の病気

猫の病気は特に気をつけてあげてください。

猫に多いのは伝染病腎臓病です。
猫は犬と違い、病気にかかると突然悪化することが多いようです。
明らかに見た目の具合が悪く、実は心臓や膵臓に異常が出ていたとしても、検査に反映しにくいことが多くあります。
レントゲンやエコーなど様々な方法を駆使しても分からないことがあるのです。
特に腎臓病は厄介で、早期発見であっても完治しない可能性があります。
また外猫の場合、風邪白血病エイズなど、よそから病気をうつされることも多々あります。

猫のストレス

猫のストレス

猫のストレス犬も猫も人間と同じようにストレスを感じますし、ストレスによってどんな影響があるのかも、個体によって異なります。
またその原因も様々です。

特に猫の場合、病原菌によるものだけでなく、ストレス性の疾患も考えてあげてください。

飼い主の結婚や出産で家にいる人間の数が増えたり、また引っ越しといった環境変化に弱い傾向があります。

  • 猫嫌いな人が同居するようになった。
  • 外に出してもらえないなど、行動が制限されるようになった。
  • 気に入っていたオモチャなどがなくなった。

猫の場合、原因不明の下腹部の脱毛トイレの失敗などが見られることがあります。
こういった症状が出るようであれば、不安が原因となっている可能性がありますので、それ以前の状況を思い出してみてください。
飼い主さまは生活環境を見直す必要があるかもしれません。

猫の伝染病

猫伝染性鼻気管炎(FVR)

猫ヘルペスウイルスが空気感染することで発症します。
発熱、くしゃみ、鼻水、咳など風邪の症状が見られます。
猫カリシウイルス感染症の場合も、同じ症状が見られます。

猫汎白血球減少症

病気になった猫の便を経由してウイルスに感染します。
嘔吐、下痢といった症状が見られます。

猫白血病ウイルス感染症

猫同士のケンカや出産時に感染することが多いです。
口内炎、貧血、腫瘍の原因になります。

猫免疫不全ウイルス感染症

ウイルスに感染してから数年から十数年後に免疫不全が発症します。
治りの悪い口内炎、貧血や肺炎、腸炎といった症状が見られます。

猫の腎臓病

慢性腎不全

有害物質が正常に体外へ排泄されなくなってしまう病気で、尿が多く出るようになります。

猫の目やに

猫の目やに大きな瞳は猫の魅力だけに、目やにがあると気になるものです。目やにには、量や色などによって注意が必要なものもあります。寝起きに目頭や目尻にちょっとついている正常な新陳代謝による目やにと、病気などが隠れた目やにを見分けて、猫の美しい瞳を守ってあげましょう。

こんな色に注意

赤褐色系で少量の目やにであれば、正常な新陳代謝による老廃物の可能性が高いのですが、黄色っぽい目やに、緑っぽい目やに、白っぽい目やには細菌感染を起こしている可能性があります。赤褐色でも大量だったり、寝起きに限らず出ているようでしたら、トラブルが隠れている可能性があります。目頭や目尻ではなく眼球に目やにがついているようでしたら、涙が不足しているなどの原因も考えられます。こうした症状があったら早めに動物病院で相談してみましょう。

もし目やにだけでなく、涙が流れたり、うるうるあふれそうになっているようでしたら、角膜が傷付いていたり、アレルギーの可能性があります。角膜に見えない傷があっても感染リスクはあります。早めに受診しましょう。

片目? 両目?

両目の目やには感染の、片目の場合は外傷の可能性が高いと言えます。ただし、慢性症状の場合、感染でも片目にだけ症状が現れる場合もあります。

その他

目の様子もよく観察してみましょう。痛そうに閉じてしまう、瞳が曇っているように見える、白目が充血している、まぶたに腫れがある、瞳孔の大きさが左右で異なるなどの異常に気付いたらすぐに動物病院で診てもらいましょう。

特に感染力が強い病気には、結膜炎や猫カゼがあります。他の猫が次々感染して治ってはうつることを繰り返す可能性がありますし、猫カゼは重篤な症状になるケースもあるので、早めに受診してしっかり治しましょう。

目やにケアのポイント

目やにがあったら、湿らせたコットンやガーゼで優しくふき取ってあげます。眼球に触れないよう、細心の注意を払いましょう。この時、アルコール成分が入ったウェットティッシュを使うのは避けてください。

また、後脚の爪が伸びて尖っていると、目の周囲をかいた時に傷付ける可能性があり、傷に感染が起こって目やにが出る場合もあります。傷ができると治りかけで痒くなり、また傷ができと繰り返しやすいので、尖っているようでしたら爪切りをしてあげましょう。

猫の嘔吐

猫が「カコッ、カコッ」という独特の声を出しながらうずくまり、嘔吐することはよくあります。猫は身体の構造から吐くことが珍しくない動物ですが、だからといって全ての嘔吐が心配ないわけではありません。猫の嘔吐には命にかかわる病気が原因である場合もあります。

また、あやまって飲み込んだ異物を吐いているケースもあります。吐いた内容物をしっかり観察して、病気の疑いがあるようでしたら早めに受診しましょう。

こんな嘔吐に注意

  • 繰り返し嘔吐する
  • 吐こうとしているが、何も出ない
  • 食事の後、必ず嘔吐する
  • 吐いたものの中に血液が混じっている
  • 吐いたものから薬品などの匂いがする
  • 吐いたものの中に回虫や動くものがある

可能性のある病気

胃、腸、肝臓、胆嚢、膵臓などに起こる病気。甲状腺機能亢進症、糖尿病、腎不全、リンパ腫、ネフローゼ、子宮蓄膿症、有害な植物や薬物による中毒症状、咽頭炎、毛球症、異物を飲み込んだなどさまざまな可能性があります。

猫が吐きそうな時に

吐きそうな気配がしている時に邪魔をするのは厳禁です。嘔吐は身体に悪いものを排出することが目的であり、一刻も早く吐き出すことで重篤な症状を起こさないですむことも考えられます。場所を移動させようとしたり、下にあるものを無理やりどけたりするのはやめましょう。

猫はなぜよく吐くの?

猫の嘔吐猫は肉食動物なので、繊維の多い植物などをしっかり咀嚼する必要がなく、かなり大きな塊をそのまま飲み込んで食べています。人間の場合、大きな塊を飲み込もうとすると舌の根元付近に嘔吐を催す咽頭反射が起こって「オエッ」となり吐き出してしまいます。大量のフードを一気食いした後に吐くことがありますが、これは「気付いたら許容量以上に食べていた」ことに気付いた胃が慌てて排出したと考えられます。

また、毛づくろいなどで胃にたまった毛玉を吐くこともありますが、これも正常な範囲の嘔吐です。吐きだしたものの中に毛玉や猫草がある場合は問題ありませんが、繰り返すようでしたら受診することをおすすめします。